AI(人工知能)の技術が進化し、さまざまな分野で活躍しています。その中でライター業界も例外ではありません。AIがどの程度ライターの仕事に影響を与えるのか、そして今後求められるスキルについて考察します。
AIでライターの仕事はなくなるのか
AIの進化でライターの仕事はなくなるといわれています。ただ全ての仕事がなくなるということではなく、誰でもかけるようなレベルの案件がなくなるということです。
AIのほうがいい記事書くよ
それで仕事がなくなるのは困るよ
ここではライターの仕事がなくなる可能性について解説します。
個人レベルの依頼は減少する可能性がある
AIの精度が上がることで、個人運営のライティングの仕事は減少する可能性があります。
例えば、当メディア(AIメディア)でも、ライターに依頼するのではなくAIと編集者でコンテンツ制作をしています。(一部ライターを入れていますが)
10人ほど雇った場合
記事単価が1万円 ×100記事(月)=100万円
ひとりあたり10記事対応=10万円の仕事
上記のように本来記事コンテンツ制作の単価は3万円〜5万円ほど、個人でも1万円ほどが相場です。
毎月100記事受注した場合、100万円の運転資金が必要です。
これがもしAIを駆使した場合どうなるのでしょうか。
AI操作できる人を2人雇う場合
AIを駆使してコンテンツを作成及び編集、入稿を依頼する
単価が3000円×100記事(月)=30万円
ひとりあたり50記事対応=15万円
ひとりあたりの収入は増えていますが、雇われている人数は1/5(10人→2人)です。
スキルが高い人しか雇われない可能性があるのか
全体的に予算も1/3になっているため、企業にとっても費用対効果がよく、同じようなやり方を取り入れる個人ブログや企業も増えることが予想されます。
企業案件は残る可能性がある
ただし、すぐに仕事がなくなるのかというとそうではなく、段階的に減少するイメージです。
実際に企業案件では独自のルールや文章力が求められるため、現時点でAIが書いた記事は人を魅了させるには限界があります。
だからこそ、企業案件はライター(人)が担当する可能性が高いです。もしライターだけで生活をしていくというのであれば、企業案件を増やしていくことが重要になります。
弊社でも毎月300記事ほど企業案件を受注していますが減るどころか仕事が増えており、ライター不足のため常にワーカーサイトでライター募集をしています。
興味のある人は応募してみてください。
誰でもかける案件は要注意
企業案件でも要注意なのが、誰でも書けるような記事です。
誰でもかける記事は、AIが書いたほうが美しい文章ができるため、ライターの仕事が減る可能性があります。
最終的に、AIの記事でも編集者がチェックして編集すればいいだけなので楽に量産でき効率よくコンテンツ制作が可能です。
もし上記に当てはまるライティング業務をしている人は、ルールの厳しい案件を選ぶようにしましょう。
ライター以外では構成がいらなくなるかも
ライターの仕事は、構成に基づいて記事を作ります。もしかしたら、ライターと構成を同時に行っている人もいるでしょう。
この構成に関しても、AIのほうがSEO対策の構成が作りやすく、一瞬で作成できるレベルまで成長しています。
そのため、近い将来、構成の仕事は減少する可能性があります。
ライターと兼務で構成を作っている人は、今後、構成料がなくなる可能性もあるため、対策が必要です。
編集者は仕事がある
逆にAIの欠点である「きれいすぎる文章」や「優等生すぎる回答」だけでそのまま記事にするというわけにはいきません。
AIが書いた文章のファクトチェック(事実確認)やSEO対策など細かいチェックは編集者が入らなければ成り立ちません。そのため、編集ができるライターは仕事が残る可能性があります。
もしライター業務以外でもOKだという人は編集力を身につけておきましょう。編集力は間違った箇所を修正したり読みやすい文章に正したりするスキルが必要です。
コンテンツ作成で最重要なポストのため企業も優秀な編集者を求めています。自分に厳しく妥協をしない人に向いているため、なかなか人材が集まらないのです。
もしコンテンツ制作で生き残りたいのであれば編集者の経験を積んでおきましょう。
仕事が残るライターになるためには
ライターがAIに取って代わられないためには、独自性や付加価値を持ったスキルを身につけることが重要です。以下に、そのためのポイントをご紹介します。
1.専門知識や経験を身につける
AIができないことは経験です。例えば、介護の経験や金融業界の経験のように実際に体験した知識や経験をもとにライティングすることで、独自性が生まれ、仕事が減らない可能性があります。
資格も同様です。資格がない人は、資格を取得することも検討してみてはいかがでしょうか。
AIの「スピード」「精度」「知識」は人では勝てません。だからこそ「心」や「経験」を活かした文章がかけるライターが重宝されるのです。
この記事読んでいて「楽しい」「わくわくする」
というような記事に出会ったことがある人もいると思いますが、そんな記事がかけるライターが生き残ることができるのです。
2.マーケティングを身につける
マーケティングを身につけることで、需要が生まれ、仕事が減らない可能性もあります。マーケティングは本当に重要で、クライアントから重宝されます。
継続案件や高単価案件につながりやすくなります。今後もWEBライターとして活躍できるでしょう。
3.AIが苦手な分野を攻める
商品レビューのようなリアルな口コミは、AIには難しく、仕事が残る可能性があります。他にも個人の体験的な記事も残りやすいので、今から体験型の記事を依頼している企業とつながり、受注しておくといいのではないでしょうか。
4.編集力を身につける
先程も解説していますが、編集できるライターは重宝されます。AIの記事を個人が書いたように修正したり、他のライターの書いた記事をリライト(補足)したりできるライターは残るでしょう。
5.自分でメディアを立ち上げる
AIに仕事が取られるのであれば、自分でAIを駆使してブログを運営するという方法もあります。
弊社では「AIメディア」「レビューメディア」「専門メディア」の3つのオウンドメディアを運営しています。AIを入れているのは当メディアのみです。ほかにも企業案件を数多く受注していますがこの2本柱で売上を上げています。
自分で運営するので仕事がなくなるということはありません。この機会にブログ運営にもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
AIの進化により、ライター業界も変化を迎えています。しかし、AIにはまだまだ限界があり、人間のライターが持つ独自性や経験を活かした記事は、AIでは書くことができません。
ライターが今後も仕事を続けるためには、専門知識や経験を身につけること、マーケティングや編集力を向上させること、AIが苦手な分野を攻めることが重要です。
自分でメディアを立ち上げることによって、AIに仕事を取られるリスクを減らすことができます。AIの進化に負けず、今後も活躍できるライターになるために、自分のスキルを磨いていきましょう。
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